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ストーリー ●監督のコメント

■クリストファー・ブッフホルツ(クリストファー)

 自然の化身のような女と肉体の交わりを持つクリストファーを演じる。

 1962年2月4日、米カリフォルニア州生まれ。『荒野の七人』で知られるドイツ人俳優のホルスト・ブッフホルツと、フランス人女優ミリアム・ブリュの間に生まれたブッフホルツは、英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語を堪能に話す国際派の俳優として、世界中の舞台、TV、映画で活躍している。デビュー作は、86年のTVムービー「法王暗殺! ブルガリア・コネクション」。この作品で、暗殺者アリ・アグカを演じたブッフホルツは、フローレンス映画祭阿の新人男優賞を受賞。その後、『事件を追え』(88)、『愛と戦火の大地』(92)、『ロイ・シャイダーinワイルドサンダー/炎の追撃』(93)など、30作以上の映画・TVに出演している。近年は演出にも進出し、チェーホフの一幕物の舞台2作と、2本の短編映画を監督。また、一昨年、母と姉と共に、父に捧げる本「Horst Buchholz: His Life in Pictures」を出版した。

■レジーナ・ネムニ(クロエ)

 アメリカ人の夫と心が通わないことに苛立つイタリア女性のクロエを演じる。

 ミラノ・スカラ座のバレエ学校で学び、ダンサーとして経歴を積む。スカラ座の舞台に出演中、フェデリコ・フェリーニに見初められ、『そして船は行く』の中で踊るようにオファーを受けた。そのフェリーニの現場でカルロ・リッツァーニに見出され、同監督の「Nucleus Zero」(84)に主要な役を与えられてTVデビュー。90年代初頭にはニューヨークへ移住し、ニューヨーク大学とリー・ストラスバーグ劇場で演技を学んだ。ニューヨークでは、「フール・フォア・ラブ」「アントニーとクレオパトラ」などの舞台にも立っている。

■ルイザ・ラニエリ(リンダ)

 浜辺の塔に住む謎めいた女、リンダを演じる。

 ネアボリタン劇場とTVで活躍する女優で、イタリア国内ではネスカフェのCMで人気を得た。映画デビューは、レオナルド・ピエラッチョーニ監督の『Il Principe e il pirata』(01)で、イタリア映画界の新人賞にあたるジョゼッペ・デ・サンティス賞を受賞。その後、TVムービーの「Maria Goretti」(03)、アンドレア・マンニ監督の『Il Fuggiasco』(03)に出演した。

■ミケランジェロ・アントニオーニ(監督/ストーリー)

 1912年9月29日、北イタリアのフェルラーラ生まれ。ボローニャ大学在学中から映画誌に演劇と演劇評論を寄稿。ローマの国立映画実験センターで学び、40年代初頭に、脚本家および助監督として映画界に入った。数編の短編を経て、50年に『愛と殺意』で長編監督デビュー。『街の恋』(53)『女ともだち』(55)『さすらい』(57)などを経て、60年に『情事』をカンヌ映画祭に出品。「新しい映画言語の創造と、その創造の美しさ」により、審査員賞を受賞した。以降、『情事』と同じモニカ・ビッティを主演に、ベルリン映画祭のグランプに輝く『夜』(61)と、カンヌ映画祭の審査員特別賞に輝く『太陽はひとりぼっち』(62)を発表。現代人の孤独と絶望、社会の崩壊と疎外感を、モダンアート的なイメージの中に投影させた「愛の不毛3部作」を完成させた。さらに、初のカラー作品となった『赤い砂漠』(64)でヴェネチア映画祭の金獅子賞を受賞したあと、アントニオーニは、自国以外での映画製作に進出。ロンドンで撮影された『欲望』(66)によってカンヌ映画祭のパルムドールを受賞し、3大国際映画祭を完全制覇した巨匠として、世界にその存在を知らしめることになった。この『欲望』で、アカデミー賞の監督賞と脚本賞にノミネートされたアントニオーニは、アメリカで『砂丘』(70)を製作。さらに、アフリカ、ミュンヘン、バルセロナでロケを行い、ジャック・ニコルソン主演の『さすらいの二人』(75)を完成させる。カンヌ映画祭に出品され、高い評価を受けたこの作品は、ボディル賞のヨーロッパ作品賞に選ばれた。

 80年代にアントニオーニが発表した作品は、『The Mystery of Oberwald』(81)と『ある女の存在証明』(82)の2本で、後者は、カンヌ映画祭の35回記念賞を受賞した。その後、85年に脳卒中で倒れたアントニオーニは、一部身体が不自由になり、話すことができなくなったが、95年、ヴィム・ヴェンダースを補佐に迎えた『愛のめぐりあい』で監督に復帰。この作品で、ヴェネチア映画祭の国際映画批評家連盟賞を受賞した。同年、長年の功績により、アカデミー賞の名誉賞を手にしたアントニオーニは、2001年に全米映画批評家協会からも功労賞を贈られている。

■トニーノ・グエッラ(脚本)

『情事』(60)以降のアントニオーニ作品に、共同脚本家として名を連ねてきたグエッラは、イタリアの伝説的な脚本家であり、小説家、詩人としても知られている。アントニオーニ作品以外の代表作は、フェデリコ・フェリーニ監督の『フェリーニのアマルコルド』(74)、『そして船は行く』(83)、『ジンジャーとフレッド』(85)、フランチェスコ・ロージー監督の『黒い砂漠』(72)、『予告された殺人の記録』(87)、ヴィットリオ・デ・シーカ監督の『ああ結婚』(64)、『ひまわり』(70)、テオ・アンゲロプロス監督の『シテール島への船出(83)、『霧の中の風景』(88)、アンドレイ・タルコフスキー監督の『ノルスタルジア』(83)、ジュゼッペ・トルナトーレ監督の『みんな元気』(90)、『夜ごとの夢/イタリア幻想譚』(91)など。これまで、アカデミー脚本賞には、『カサノヴァ70』(65)、『欲望』(66)、『フェリーニのアマルコルド』の3作でノミネートされ、『シテール島への船出』でカンヌ映画祭の脚本賞を受賞している。

■マルコ・ポンテコルヴォ(撮影監督)

『アルジェの戦い』を手がけた著名な撮影監督ジッロ・ポンテコルヴォを父に持つ。フランチェスコ・ロージー監督の『遙かなる帰郷』(96)で、撮影中に急逝したパスクワリーノ・デ・サンティスの後任として撮影監督デビュー。以降、映画、短編、TVなど、20本近い作品の撮影を手がけている。2003年には、短編『Ore 2: Calma piatta』で監督デビューも飾った。

■クラウディオ・ディ・マウロ(編集)

 1984年から、50本以上の映画、TVの編集を手がけているベテラン。アントニオーニ作品は、『愛のめぐりあい』(95)の編集を担当した。2001年の『L Ultimo bacio』で、イタリアのアカデミー賞に相当するダヴィド・デ・ドナッテロ賞の編集賞を受賞。その後、『Ricordati di me』('03)と『Che ne sara di noi』('04)でも同賞にノミネートされている。

■ラファエル・ベルドゥゴ(製作)

 フランスを本拠地とするロワーシー・フィルムズのオーナー兼社長。製作に名を連ねている作品に、『Slogans』(01)、『Respiro』(02)、『Le Chien, le g始屍al et les oiseaux』(03)、『Mes enfants ne sont pas comme les autres』(03)などがあり、『めぐり逢う朝』(91)、『伴奏者』(92)、『愛を弾く女』(92)、『パパってなに?』(97)などの製作にも携わってきた。

■ステファーヌ・チャルガディエフ(製作)

『愛のめぐりあい』(95)でアントニオーニとコンビを組んだ。これまでの主なプロデュース作品に、ジャック・リヴェット監督の『Out 1』(71)、マルグリット・デュラス監督の『インディアン・ソング』(74)、ブノワ・ジャコー監督の『L Assassin musicien』(76)、ロベール・ブレッソン監督の『Le Diable probablement』(77)、トニーノ・グエッラ脚本のアニメ『Le Chien, le g始屍al et les oiseaux』(03)などがある。

■ドメニコ・プロカッチ(製作)

現在のイタリア映画界を代表するプロデューサーのひとり。ダヴィド・デ・ドナッテロ賞には、2000年から2004年まで連続でノミネートされ、『LUltimo bacio』(01)と『Respiro』(02)で2度プロデューサー賞を受賞した。その他の代表的なプロデュース作品は、『青春の形見』(87)、『殺意のサンマルコ駅』(90)、『ザ・ブロンド』(93)、『アブノーマル』(94)、『クワイエット・ルーム』(96)、『DUST ダスト』(01)、『剥製師』(02)など。ジャン=フィリップ・トゥーサン監督の『アイスリンク』(98)と、サマンサ・ラング監督の『ポエトリー・セックス』(00)では共同製作を手がけ、エミール・クストリッツァ監督の『SUPER 8』(01)では製作総指揮を手がけた。

■ジャック・バール(製作)

 50年以上のキャリアを通じて、80本以上の映画とTV作品をプロデュースしている。代表作に、『太陽にかける橋』(61)、『冬の猿』(62)、『地下室のメロディ』(63)、『危険がいっぱい』(64)、『泥棒を消せ』(65)、『サン・セバスチャンの攻防』(68)、『危険なめぐり逢い』(75/製作総指揮)、『恋人はパパ/ひと夏の恋』(93)などがある。

■ロレンツォ・マットッティ

 1954年イタリアのブレシアに生まれ、現在はパリに在住。ヴェネチアで建築を勉強したのち、70年代にコミック・ブックを作り始め、さまざまな作家たちとコラボレート。86年の「Fires」で国際的な評価を獲得し、数々の賞を受賞した。以降、イタリアを代表するアーティストとして知られ、その作品は、しばしばニューヨーカー誌の表紙を飾り、ヴォーグ誌やル・モンド誌にも掲載されている。たくさんのポスターも制作しており、とくに2000年のカンヌ映画祭と、ユニセフ&アムネスティ・インターナショナルのものはよく知られている。93年に出版されたイラスト・ブックの代表作「Eugenio」は、ジャン=ジャック・プルネによって37分の映画になり、世界中のテレビで放映された。

■カエターノ・ヴェローゾ

 現代ブラジル音楽を代表するシンガー・ソングライターとして知られるヴェローゾは、詩人、映画監督、活動家としても知られている。生まれは、1942年、ブラジル北部のバイーア州。60年代の半ばから音楽活動を始め、ジルベルト・ジルらと共にトロピカリズモの運動に参加。初のソロアルバムをレコーディングしたのち、69年、ジルと共にロンドンへ亡命。72年にブラジルへ戻り、アルバム「トランザ」をリリース。以降、次々とアルバムをリリースし、現代ブラジリアン・ポップ・ミュージックの源流と呼ばれる存在になった。とくに、89年にリリースされた「エストランジェイロ」は、伝統的なラテン・アメリカの音楽と、ロック、ボサノヴァを融合させた名盤として知られている。映画とも関わりが深く、『オルフェ』(99)などの映画音楽を担当。また、ペドロ・アルモドバル監督の『トーク・トゥ・ハー』(02)では劇中に出演し、「ククルクク・パローマ」の名演奏を聴かせた。この曲は、ウォン・カーウァイ監督の『ブエノスアイレス』(97)にもフィーチャーされている。


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